ビットコインの取引は、一般的な通貨取引のような特定のサーバーを持たず、処理内容を暗号化した後に切り刻まれた状態で、マイニングツールを実行した世界中のユーザーのパソコンに送信され、分散化コンピューティングを用いて処理されます。
セキュリティのために行う分散型コンピューティングのネットワークは、ブロックチェーンと呼ばれ、世界中のどのパソコンで、どんな処理が行われているのかを解析するのは困難であるのと同時に、マイニングツールを実行しているパソコンが存在し続ける限り、お互いに処理を補完し合うため、安全に取引を行う事が出来ます。
以上のような一連の処理の実行を手伝った報酬として、低確率でビットコインが付与される事があります。
この動作が、まるで鉱山を採掘する行為と似ている事から、採掘を意味する英語でマイニングと呼ばれています。
与えられる報酬は、1コインにも満たない欠片の場合もあれば、数百ものコインの塊である場合もあります。
かつては一攫千金を狙って世界中の人々がマイニングを行い、高い収益を得ていた時期もありましたが、最近になって、その事情は少し変わってきています。
マイニングそのものが取引される時代に
ビットコインは、相場をコントロールするために発行数が定められており、間もなく上限に達すると言われています。
そのため、最盛期と比較して、マイニングによってビットコインを得る事は、難しくなっていますが、それに対抗するために、専用のデータセンターを設置し、大規模にマイニングを実行する事で、報酬を得る可能性を高めようという試みを行っている業者も登場しています。
そのような大規模なサーバー群を相手にますます報酬を得られる確率が減り、個人のたった1台のパソコン程度ではとても太刀打ちできないのが現状です。
そんな情勢の中で生まれたのが、ビットコインのマイニングを行う業者が採掘の権利を販売するというサービスです。
ユーザーは、まるで投機をするように一定の料金を支払う事で、専用サーバーの採掘の結果を得られる権利を保有し、見事ビットコインが採掘されたら、所定のビットコイン口座に振り込まれると言うシステムです。
今やビットコインを取引所以外で入手するには、自らマイニングする時代から、マイニングそのものを取引する時代へ移行しつつあります。